2015年1月13日火曜日

アラウ・ピアノ演奏会

林光氏の評
 神奈川県民ホール  1987.5.8

演目

べト―ヴェン;告別ソナタ7番OP10-3  

リストエステの噴水

    ぺトラルカのソネット

    ダンテを読んで


魅力あふれる演目だ。特にリストは抜群だ。

アラウはチリ―の生まれで、11歳にベルリンでデビューした。一時貧困を極めたが、夫人の内助の功もあり、ナチスから逃れ、ニューヨークに移住し活躍の幅を広げた。中期以後のベートーヴェンは、詩情あれ、味わい深い。

 この日の[告別]も老成したベートーヴェンを演じた。

林光氏も高く評価し「作曲者の音による思考を把握し、それをピアノにより追体験している音楽家が、みごとに存在した。」と書いている。
人間味のある温かい音楽を、もっと聴きたかった。
私は、アラウの「ベートーヴェン・ソナタ全集」を
所蔵し聴いているが、名演だと思う。

愛聴盤:
告別
バックハウス;1959年(LP)グルダ、ゲルバー、ポリーニ
リスト;
ボレット、ブレンデル、ホロヴィツ