2011年9月7日水曜日

おわりに


たまたま投稿中であったブログを、書籍の形にしようと思ったのはごく最近の事です。すべてに計画性が無く、<どうにかなるさ>と過ごしてきた私の忌むべき特性に拠りますが、私には突発的な出来事でした。

さて、脱稿し、読み返してみて、実は今深い虚無感に襲われています。「音楽は聴くもので、解説するものではなかった」という感慨であり、「音楽を言葉で表現すること自体が無意味なのだ」と気がついたからです。

恐らく、読んで下さる方には何も伝えることが出来なかったように思います。ただ人生は一筋縄ではなく、つねに二律背反です。今回の虚無感が、反転して明日のなにか新しい物につながったらいいなと、<どうにかなるさ>流儀で考えました。

今年は我々の金婚式の年です。光陰矢のごとく過ごした50年でした。この小冊子をその記念の一つとして保管しようと思います。ご厚誼にあずかった先輩と友人に感謝しつつ。