サントリーホール 2002.04.01
ピアノ:ハルムート・ヘル
プログラム
ヘンデル私の心の人
R..シュトラウス憩えわが魂、わるい天候、優しい 歌達、ツェツィーリェ
ドヴォルザーク月に寄せる歌
グノーなんと美しいこの空
ドヴィシー ピリティスの3つの歌
ラフマニノフ密かな夜のしじまのなかで
山田耕作赤トンボ(日本語)
プッチーニある晴れた日に
ルネ・フレミングとの出会い
1997年 パリーで時間があり、音楽会を探したらポンピドウの国立オペラ座で「マノン」
を上演中と分かり、昼過ぎに劇場のチケット売り場で当夜の二人の券を購入した。
一階中央の良い席で、歌手の声と質がよくわかった。
主演マノン役がフレミングであった。
フレミングはまだ部分的に知られていた頃で、私は知らなかった。
しかしながら、私には驚くほどの声量と表情豊かな美声だった。はじめは何かの間違えかなと思った。いはば一目惚れだった。
以来私はファンとなった。当時は無名のフレミングが、今日ではメトロポリタンオペラの女王と言われ、ドミンゴの帝王とともに メトロポリタンを支えている。長い間にはこんなことも起こるのだ。
先般「ルネ・フレミング自伝」が出版された。彼女の人生の紆余曲折は、並ではない。加えてソプラノの発声技法について長い記述があるが、天才は一日でならないことを痛感する。
サントリーホールで、彼女の音量は会場を圧倒した。選曲も得意な曲で、感慨無量だ。
終盤に歌った日本語による 赤トンボはファンへのサービスであったろうが、しみじみ聴き惚れた。彼女が来日する限り通わねばならない義務?が私にはあるのだ。
愛聴盤;ルネ・フレミング モーツアルト・アリア。ザ・ビュウチフルヴォイス。