2014年11月2日日曜日

ワグナーを訪ねて


ワグナー館裏口で
 ワグナー美術館を訪ねる 
 
 ルッツェルンで、地図と観光ガイドの本をもち、バスに乗り出かけた。バスストップで降りたが案内の標識が何もないので、妻と相談し多分この道だと見当をつけて歩く。 細くて長い小道だ。途中,二人ばかりの人に出会っただけの寂しい街道をゆき、ワグナー館に30分でたどり着いた。

 
ワグナー館の大樹(指輪の大樹?)
 「R.ワグナー美術館」 と表示されている。 湖畔にあり、居間から、水面が見える。 彼の愛用ピアノもあった。 この家で、{神々のたそがれ}と「マイスター・ジンガ―」を作曲した。 私は、いわゆるワグネリアンではないが、ワグナー特有の響きは大好きだ。

 横浜で全曲をベルリン・オペラできき、感激したがこのような静かな湖畔から生まれたとは意外であった。

遠山一行氏のレクチャーを聴講


ベルリンオペラでマイスタージンガー
横浜で4晩の連続演奏を聴く

 


 
貧窮のワグナーは、裕福なパトロンからこの館を借りた。そのパトロン夫人が、リストの娘コジマであった。美人のコジマとワグナーは道ならぬこ恋に落ちたが、悲恋に終わった。
後にワグナーは「トリスタンとイゾルデ」を作曲し、「その愛と死」という名作を生んだ。最終楽章のあの引き裂かれてゆく愛の旋律は、ワグナーの心底からの叫びでもあったろう。最後のロ長調の和音はロマン派音楽の最終を告げていると言われる。

 余談だが                                                                    居間で落ちついて「指輪」全部を見ようとDVDを購入した。大部で20万円を払った。先日中古レコー屋で、同じものが、6500円で出ていてびっくりした。おそらく売るとなれば4~5000円だ。ワグナーも、罪深い人だ!