2015年1月1日木曜日

内田光子語録回想    示唆に富む・・・

1.日本語は粒のそろったドングリで、ことに抑揚は、重い軽い、長い短い、その組み合わせの変化がほどんとない。むしろそろえることに異常に気を使う。音楽はそろっていないんです。

2.モーツアルトの世界というのは、彼は人を愛することを知っていた人なのです。彼の音楽にあるクオリティの一つは、どんな孤独の時でも、大変身近な愛する人と会話があるのです。

3.シューベルトは、死と直面して生きていますが、彼の人生の中にも幸せの一瞬があり、その瞬間を想像力の中で生かすことが出来るのです。シューベルトは、また会いましょうがなく完全な消滅の別れを作曲しました。
 シューマンは、もしか会えるかもしれないという希望が残っています。

4.言葉は、人が意味が分るのではないかという誤解を招くものです。理解は誤解に通じます。音楽の場合だと、抽象的であることによってそこから解き放されている。その分だけ、人が迷わされずに違いが聴きとれるのではないでしょうか。