ゲンネンヴァイン |
指揮:ウオルフガング・ゲンネンヴァイン
演題:
交響曲第41番「ジュピター」K.551
「レクイエム」 K.626
ゲンネンヴァインは、南ドイツの出身でこの地方独特の素朴な人情を音楽に反映させていると言われる。そうしてヨーロッパ文化の伝統と本質に根ざした永遠なるものの追求者である。
「ジュピター」は、モーツァルトの最後の交響樂だ。
序奏なしで第一主題がはじまるが、緊張感のなかに清楚な旋律だ。
終楽章が力強く終わると、何かをなしとげたような気分になる。私には生活のリズムを付けてくれる曲である。
「レクイエム」は、最後の病床にあって8小節めで絶筆となり、弟子ジェスマイヤーが妻コンスタンッエの求めに応じてその後を完成させた。
曲全体を貫く通奏低音は、荘厳の上に哀しい。数あるレクイエムのなかでも、最も愛されている曲であろう。いはばモーツァルトの遺言書なのである。