1990.5.31
ドホナーニ |
演題
メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」より
ベルリオーズ:幻想交響曲作品14
真夏の夜の夢は、序曲がいい。聴き手を陶酔させる。傑作である
。
幻想は、「恋人の旋律」を主柱としての展開が面白い。私はパリ管のシャルル・ミンシュ指揮の録音が好きだ。
指揮者ドホナーニは、セル以上にクリーブランドを鍛え上げた。父、叔父をナチでうしなった彼には、死を賭して闘い抜いた先祖の血が、音楽での妥協を許さなかった。室内楽のような音の繊細・緻密さがクリーブランドの弦楽を支えている。その意味でこの楽団のレベルの高さに驚く。