2015年1月12日月曜日

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

サントリーホール1991.3.9

(ザルツブルグ・モーツァルト音楽祭)

ミンツ
指揮:アンドレ・プレヴィン

ヴィオリン:シュロモ・ミンツ

作曲:モーツァルト

演題
交響曲38番「プラハ」ニ長調K.504

ヴィオリン協奏曲第5番「トルコ風」イ長調K.219

交響曲第39番変ホ長調K.543

交響曲38番「プラハ」は、だい2楽章がいい。深く繊細な抒情的表現は感動的で気高い精神美を、豊かに醸し出している。思わず口ずさみたくなる。私はスィトナー指揮(ドレスデン)が好きだ。因みにプラハは、フィガロの結婚が成功をおさめた因縁の都市だ。

ヴィオリン第5番は、5曲のヴィオリン・コンチェルトのうちで、最高の作品である。最終章の東洋風の旋律から「トルコ風」と呼ばれている。後世の人の命名である。

交響曲39番は、三大交響曲の第1作であるが、モーツァルトはわずか1ヵ月半で、39,40,41番を作曲した。しかもその3曲がそれぞれ対照的な独自性をたもっている、まさに人間業とはおもわれない底知れない天分を痛感する。
39番の構成理念をアインシュタインは「死は人間の最良の友」といったモーツァルトの言葉になぞらえ、その深遠な内容の本質を論じた。またヤーンは「満ち足りた幸福感の表現」、パウムガルトは、、「3大交響曲のうち最も現世的な喜びにみちている」と評している。