2015年1月2日金曜日

マリア・ジョアオ・ピリス演奏会を回想する


サントリーホール 1994.7.19
ピリス

演奏:ピアノ/ピリス

演題:

グリーグ:抒情小曲集第3集OP.43

モーツァルト:ソナタ変ロ長調K.333

シューマン:ウィーンの謝肉祭の道化

シューマン:子供の情景

ピリスはリスボン生まれで、今年50歳になった。私は1974年録音の「ピリスモーツァルト・ソナタ全集)を持っていて、そのピアニシモの美しさに驚嘆していた。レコードジャケットのピリスの写真は、可憐な少女の顔立ちであり、もっと若い人だとおもつていた。

モーツァルトのK.333は、メロディが美しく、ききがいのあるモーツァルト最盛期の作品である。

シューマンの「子供の情景」は、彼の代表作となったが、28歳の時の作品であり、愛するクララ・シューマンへの手紙は「シューマンの情景?」が記されている。すなわち「以前あなたはよく、僕の事を子供みたいなところがあると言っていましたね。多分その言葉の余韻の様なものが残っていたのでしょう。今僕は丁度そんな気持ちで30の小曲を書き、その内から12曲を選んで「子供の情景」と題しました。・・・」

私には、あの(ピリスのジャケットの少女)と、(シューマンの子供の情景)が重なって想起されるのである。