2015年1月2日金曜日

マウリツイオ・ポリーニ・ピアノ演奏会を回想する  

東京文化会館                 1989.4.19

ポリーニ
演題

ブラームス:4つの小品OP.119

シェーンベルク:3つのピアノ曲OP.11

シュトックハウゼン:ピアノ曲第5、第9

ベートーヴェン:ソナタ29番OP.106「ハンマークラヴィア」

6度目の来日である。天才ピアニストポリーニも47歳となった。レコードでシェーンベルク、シュトックハウゼン、ベートーヴェンは聴いていたが、ブラームスは、私には初めてであった。ミケランジェロのダヴィデ像のような彫塑的なブラームスで、落ち着いた華麗さに溢れていた。

ポリーニは、20世紀後半の音楽との取り組みが深い数少ない巨匠であり、今日のシェーンベルク、シュトックハウゼンのほか、ノーノ―などの音楽に積極的に関わっている。どこか哲学を感じる芸術家だ。

2002年彼は音楽に対する講演会を行ったので、私は2晩通ってその講義を受講した。懐かしい思い出だ。あの頃の自分は純だった様にも思う。なお、ポリーニについては,別稿(1993.4.27)を参照されたい。