NHKホール1987.4.5
作曲:リヒャルト・ワーグナー
指揮:オトマール・スイットナー
演出:ヴェルナ―・ケルヒ
演奏:ベルリン国立歌劇場管弦楽団
合唱:ベルリン国立歌劇場合唱団
配役:
ハンス・ザックス/テオ・アダム
ファイト・ポーグナー/ジークフリート・フォーゲル
クンツ/ヘンノ・ガルドーン
コンラート/エーリッヒ・ジーベンシュ
ジクストゥス/ジークフリード・ローレンツ
ダーヴィット/ぺ―タ・シュライァ―
エヴァ/マクダレ―ナ・ファレヴィッチ
このオペラは、ザックスがエヴァヘの愛を断念する諦観の上に成り立ち、断念することで精神的な優越を手にしたザックスが、ニュルンベルグ市民の指導者に祭り上げられ終わる。
作曲家ワーグナーの人妻マティルデへの恋が背景にあって、いはば哀しい喜劇と言える。
歌手は当代の名手が揃った。さすがベルリンオペラである。
テオ・アダムとジークフリート・フォゲルは、懐かし顔ぶれだ。フォゲルは後2009年に(モーゼとマロン)で来日したが、声量はこのオペラ時と変わらず堂々とした響きを保っていた。
指揮者スイットナーは、わたしが大好きな指揮者であるが、この日も洗練された正統派の軽快で
典雅な音楽を聴かせた。